23日午前、千葉県浦安市のJR京葉線の車内で、「包丁を持った男性がいる」と乗客から乗務員に連絡があり、警察が出動する騒ぎになりました。警察などが調べた結果、男性は料理人で包丁を購入して帰宅するところだったということです。
23日午前11時前、JR京葉線の下り電車が浦安市の舞浜駅に停車したところで、乗客から「車内に刃物を持った男性がいる」と乗務員に連絡がありました。
JRや警察がこの男性に電車から降りてもらい説明を求めたところ、男性は料理人で23日朝、刃渡りおよそ30センチの包丁2本を購入し、電車で帰宅する途中だったことがわかったということです。
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2018年6月に起きた新幹線殺傷事件の影響で、2019年4月1日より旅客自動車運送事業運輸規則が改正され、列車内への梱包されていない刃物の持ち込みが禁止されるようになりました。(同日より、バスやタクシーでも同様に規制されています。)
包丁は梱包されていた
この事件では包丁は箱に入った状態で、さらにレジ袋に入れられた状態だったそうです。
包丁を購入した男性が所持していたかばんに包丁の箱が入らなかったため、包丁を単品で持っていたとのこと。
もちろん違法性なし
JR東日本千葉支社は規則違反にはあたらないと判断し、「ほかのお客様に不安や誤解を与えたり、危害を及ぼすおそれがあると思われないようにこん包したうえ、かばんに入れるなどしていただきたい」とコメントしているようです。
料理に使うための包丁を買って家に帰る途中ですから、当然、銃刀法違反なども該当せず。
スーパーやホームセンター等で包丁を買って帰宅する人をいちいち通報してたんじゃキリがありません。
通報を受けて駆け付けた警察も、注意すらできないでしょう……。
殺人事件が起こったりして不安になる気持ちは理解できますが、梱包された状態で持っているだけで通報というのは過剰反応かなぁと思いました。
規則改正は対策として機能するのか?
規則改正で梱包されていない刃物の持ち込みが禁止され、JR東日本千葉支社も「かばんに入れるように」とコメントしています。
刃物をかばんに入れて人目に触れさせないよう義務付けることで乗客を不安にさせないことが目的かと思います。
しかし、新幹線殺傷事件のような通り魔的犯行において、加害者は狙った相手に警戒されないよう犯行直前まで凶器は隠しておき、油断している相手を襲おうとするものではないでしょうか。
加害者目線では「いわれなくても凶器は隠す」と思いますし、現実には加害意識の無い人を無駄に詮索することになってしまいました。
料理など通常の使用目的で刃物を購入した人は、堂々と所持して良いのではないか、と個人的には思います。
何もやましいことは無いわけですから、隠す必要がありません。
逆に、刃物は誰からも見える状態にしておくよう義務付けたほうが警戒の余地が生まれるため、周囲の人々が身を守りやすくなるかもしれません。