ネットの誹謗中傷、発信者特定へ向けた制度を検討している模様。

投稿者: | 2020年5月27日

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2020年5月23日に女子プロレスラーの木村花さんが急逝し、その原因が木村さんが出演していたフジテレビの恋愛リアリティ番組「テラスハウス」を観た視聴者たちによるSNS上での誹謗中傷だとされ、インターネット上で波紋を呼んでいます。

木村花さんの事件の概要

木村花さんは、2019年9月から「テラスハウス」に出演。
「テラスハウス」は複数の男女がシェアハウスで共同生活を送る様子を撮影した恋愛リアリティ番組で、同棲する男女間の恋愛・友情・トラブルなどがドラマティックに描かれるわけですが、番組内での木村さんの言動などに反感を持った視聴者が木村さんのSNSアカウントに対し「消えろ・テラスハウスから出ていけ・死ね」などの書き込みを繰り返しおこなっていたようです。

木村さんは亡くなる数日前、自身のSNSアカウントで以下のように発言。

毎日100件近く率直な意見。傷ついたのは否定できなかったから・死ね、気持ち悪い、消えろ、今までずっと私が1番私に思ってました。弱い私でごめんなさい。

明らかに木村さんのアカウントに届く誹謗中傷に対する感想と見受けられます。
そして亡くなる当日未明には猫と一緒に写った画像とともに「さようなら」と投稿し、その後「愛してる、楽しく長生きしてね。ごめんね。」と投稿。

このような経緯からSNSでの誹謗中傷で精神的に追い詰められて自殺に及んでしまった、という推測がされています。

事件による影響

各所で「誹謗中傷をする人」に対する厳しい意見が展開され、中にはこれまで誹謗中傷に苦しめられた著名人もいれば「お前が言うか?」という人物も(;^ω^)

発信者特定に向けた制度改正を検討

2020年5月26日には総務大臣がインターネット上の誹謗中傷に関して、発信者特定をし易くする制度改正を検討している旨を発表。

高市早苗総務相は26日の記者会見で、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷を巡る発信者の情報開示について、制度改正も含めて対応する考えを明らかにした。「総務省は先月、有識者会議を設置し、開示手続き円滑化の方策の検討を始めた。匿名の者が権利侵害情報を投稿した場合に、発信者の特定を容易にするための方策を検討する予定だ」と述べた上で、「検討結果を踏まえて、制度改正も含めた対応をスピード感を持って行いたい」と語った。 毎日新聞

情報開示手続きを円滑化したとして、効果は?

情報開示請求により発信者の情報を得られたとしてもインターネットを介しているため誹謗中傷をおこなった本人を特定できるとは限りません。
また、その責任を追及するにはやはり法的な手続きが必要になってくるでしょう。

社会全体のリテラシー向上が不可欠

インターネットの掲示板やSNSでのコミュニケーションが一般的になってから「炎上」という言葉をよく聞くようになりました。
「炎上」というとその渦中で誰かが批難されていることが殆どです。
問題点を指摘したり建設的な意見がある一方、単なるダメ出しや罵詈雑言が混ざるようになるケースが多いのではないでしょうか。
むやみやたらに攻撃的な表現を用いないようにする意識が必要ですね。