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2023年10月~12月まで日本テレビでドラマ化されていた「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんと日本テレビとの間でドラマの脚本をめぐってのトラブルの末、原作者の芦原さんが自殺して亡くなってしまったという非常に悲しいニュースが各所で報じられています。
日本テレビ側の対応があまりにも薄情で胸糞悪かったので久しぶりに記事を書いています。
芦原さんが自身のブログとXで語った経緯
既に元の投稿は削除されていますが、今の時代ネット上にWeb魚拓が沢山あるので調べるとすぐに全文が見つかります。
原作に忠実であることを条件にドラマ化した
芦原さんは漫画のドラマ化にあたって日本テレビ側にいくつか条件を提示しました。
条件とは、原作漫画に忠実であることと、場合によっては原作者が脚本を執筆すること。
後者についてはドラマ制作を担当する監督や脚本家に失礼な内容であることも承知の上で、その条件でも構わないならドラマ化に同意するという話だったようです。
「セクシー田中さん」は未完の作品であることから、ドラマオリジナルの結末が用意されます。
それが今後の連載に影響を与えそうな内容だと確かに困るでしょうし、原作者の意向に反する内容のまま発表されないよう慎重に話を進めていたようです。
ところが約束は守られず、改悪された脚本が提出された
原作漫画に忠実であることが条件でドラマ制作が決まったはずが、日本テレビから提出された脚本は原作を大幅に改変した内容だったようです。
私は原作を改変すること自体が悪とは思いませんが、原作の存在意義すら見失うような設定変更や、二次制作者の自己主張が強すぎるアレンジは嫌いですね。
原作の長所を伸ばすような改変は喜ばしいですが、原作の魅力を損なうような改変は改悪と呼ばれます。
原作クラッシャーとして有名な相沢知子さんという脚本家が担当
今回日本テレビに選ばれた脚本家は相沢友子さんという方で、ネットで調べると原作クラッシャーとして評判のようです。
つまり、原作の魅力を損なう改変ばかりする方であると評価されているようですね。
原作漫画に忠実にという約束でドラマ化が決まったはずなのになぜ原作クラッシャーが担当することになったのか、非常に気になるところです。
改変が酷いため、芦原さんは小学館を通して脚本家を変えてほしいともお願いしたそうです。
ちなみにこの相沢さん、自身のInstagramで「セクシー田中さん」のドラマについて宣伝のような投稿をしているのですが、出演俳優など多数のハッシュタグをつけていながら原作者の名前は一切出さないという、少々癖が強い方のようです。
我が強すぎて原作をアレンジしたくなってしまうのでしょう。
ネットでは原作者に対する敬意が無さすぎると叩かれていました。
原作者があるからこそ自分の仕事がある、という発想がない。
感謝や敬意を持たない人間は、私も嫌いです。
二次制作者の悪いお手本ですね。
とは言ったものの、相沢さんも仕事なのでそのように指示を受けていた可能性もあります。
原作に忠実に、を条件に成立した仕事を無茶苦茶にし始めたのは誰なのかわかりませんが、原作者や原作へのリスペクトが無い人間に、原作をより良くするアレンジなど出来るわけがないのです。
身の程を知れ、と思います。
原作者の訃報
芦原さんが自身のブログとXで日本テレビとの確執について語ったのが1月26日。
その後、1月28日にはすべての投稿が削除され、「攻撃するつもりはなかった」と書きのこして行方不明に。
1月31日に遺族の方が小学館を通じて亡くなったことを発表しました。
訃報後の日本テレビの対応が超絶クソ
日本テレビは訃報に対しすぐにお悔やみ表明文を発表しました。
芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。
2023年10月期の日曜ドラマ「セクシー田中さん」につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。
本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております。
この文章が責任逃れのように見える、という声がネットにありましたが、私も同意でした。
さらに日本テレビのホームページから「セクシー田中さん」関係のページが全て削除。
無かったことにしようとしている・・・(゚Д゚;)
まともな企業がそんなことする・・・!?
正直、目を疑いました。
日本テレビにクレームが殺到している模様
1月31日夜、責任逃れのクソコメントは以下のように変更されました。
芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。
日本テレビとして、大変重く受け止めております。
ドラマ「セクシー田中さん」は、日本テレビの責任において制作および放送を行ったもので、
関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます。
制作関係者のSNSに凸る人が出現しているようですが、私は、個人のSNSに凸るのはやめたほうがいいと思います。
テレビ局の人間は面の皮が厚そう(偏見)なので追い詰められて新たな自殺者が出たりはしないでしょうが、制作現場の人間を責めても意味が無いんじゃないかとは思います。
まさか原作者が亡くなってしまうなんて、関係者全員が思いもしなかったのではないかと思います。
現実にこのような事態が起きた以上、日本テレビは放っておいても再発防止に努めるのではないでしょうか。知らんけど。
憤慨して誹謗中傷攻撃を仕掛けてしまう人は正義感を拗らせた迷惑行為でしかない。
正しい自己主張の方法は、私がいまやっているように自分の管理するスペースに遺憾の意を示すか、日本テレビの問い合わせ窓口に書面で意見や要望を送ること等です。
原作クラッシュする制作会社に原作を与えないようにはできないのか
原作クラッシュの前科がある人間や組織には仕事を任せない、そういう自衛も必要なんじゃないかと思いました。
小学館は、今頃何を思っているのだろうか。
実質的に連載中の作家を殺されたようなものなので「日本テレビにはもう原作渡さん」くらい思ってもいいんじゃないかと思いました。
日本テレビが今後小学館原作の作品を取り扱うことがあるのか、あったらどんなドラマになるのか、チェックしていこうと思います。