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Yahooニュースを眺めていたら状況があまりにもよくわからないニュースを発見し、面白かったので紹介します。
面識のない女性宅に侵入し、女性と性交したとして男性元被告（38）が準強制性交と住居侵入の罪に問われた裁判で、女性が元被告を知人男性と勘違いした上、元被告も誤信させた認識がないとして、大阪地裁が準強制性交罪の成立を認めない判決を言い渡していたことが24日、分かった。元被告と知人の名前がたまたま1文字違いだった。
渡部市郎裁判長は、暗い室内で自分の名前を呼ばれたと勘違いした元被告が女性の同意を得たと思い込んだ可能性があると判断した。検察側は、元被告が自身を知人と誤信させ、女性を「心理的に抗拒不能」な状態にしていたと主張していた。
Yahooニュース
女性は知人男性と元被告を勘違い
女性側が強姦された(準強制性交等罪)と訴えたものの裁判所は認めなかった、ということですが、
記事から読み取れる情報は
・元被告と知人男性の名前が1文字違いだった
・女性が知人男性の名前を呼び、元被告は自分が呼ばれたものと勘違いした
・元被告が知人男性になりすまそうとしたものとは判断されなかった
つまり事件現場での出来事としては「原告女性が知人男性の名前を呼んだ」だけです。
恐らくはもっと他に状況に関する言論があるのだと思われますが、記事では触れられていません。
Yahooニュースのコメント欄に共感
記事には以下のようなコメントが寄せられていましたが、とても共感しました。
別に義務じゃないからちゃんとした記事を書くのが面倒ならそもそも取り上げなくてもいい。
記事が短すぎて理解出来ないけど、名前1文字違いとか運命の人とか勘違いで性交って天文学的確率のもの凄い偶然かそれとも男性も女性も出会い系とかをやり過ぎちゃってるための必然で起きた悲しい事件なのか本当に不思議。
特殊すぎる事件の上に、結論がよくわからない。
なぜ準強制性交は成立しなかったのだろう。
男性が同意があったと誤信したということなのか。
準強制性交等罪とは
強制性交(いわゆる強姦)の罪は「強制性交等罪」と「準強制性交等罪」があります。
本件で争われたのは後者の「準強制性交等罪」です。
「準強制性交等」のほうが言葉の響きから「強制性交等罪」よりも刑が軽そうに思えますが、どちらも量刑は同じ「5年以上の有期懲役」です。
強制性交等罪
強制性交等罪は暴行・脅迫によって性交等をおこなうこと。
通説・判例によれば暴行・脅迫の程度は「相手方の反抗を著しく困難にした」と判断されれば認められるようです。
準強制性交等罪
準強制性交等罪は「心神喪失など相手が抵抗ができないことに乗じて」性交等をおこなうこと。
暴行や脅迫をしなくても、眠っている人や泥酔した人など正常な判断ができない状態にある相手に性交等をおこなうと適用されます。
判決理由を推測
判決は大阪地裁の渡部市郎裁判長。
記事中に情報が一切無いということは女性は心神喪失・耗弱の状態にはなく、泥酔していたわけでも熟睡していたわけでもなさそうです。
元被告男性に騙す意図があると認められなかったため、暗い室内に入ってきた男性を知人男性だと決めつけてしまった女性側に過失があると判断されたということでしょうか。
元被告男性は他人の家に勝手に入っている(住居侵入の罪にも問われている)ことから、女性側には納得のいかない判決だったに違いありません。
教訓
性行為に及ぶ前には必ず相手が誰なのかを確認しましょう……。