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一口かじられたリンゴをモチーフにしたロゴを掲げるAppleが、ナシをモチーフにしたロゴの商標登録に異議申立てを提出したと報じられています。異議を申し立てられた企業は「大企業のAppleは同様の手口で中小企業に圧力をかけている」として、異議申立ての取り下げを求める嘆願書への署名を募っています。
Apple Takes Legal Action Against Small Company With Pear Logo – MacRumors
https://www.macrumors.com/2020/08/08/legal-action-against-company-with-pear-logo/Apple Takes Legal Action Against This Small Company’s Pear Logo [Update] | iPhone in Canada Blog
https://www.iphoneincanada.ca/news/apple-legal-action-pear-logo/#disqus_thread
https://gigazine.net/news/20200811-apple-prepear-logo-legal-action/
異議申し立ての対象は料理アプリ
ロゴが似ているとして異議を申し立てられたのは「Prepear」というオーガニック料理のレシピアプリ。
ユーザーがレシピを見て食事を計画し、食料品の配達の手配などをおこなえる便利なアプリのようです。
Appleの事業内容と特に類似しているとも思えず、なんら害は無さそうな印象です。
しかしAppleは「洋ナシのロゴがAppleのロゴマークに似ていてAppleブランドを傷付けている」と主張して異議申し立てをしています。
MacRumorsの記事のコメント欄には「ばかげている」「冗談ですか?」「明らかにリンゴではなく梨です」といったように「Prepear」の開発者を擁護するコメントが多い印象です。
紛争にかかる費用が莫大なため小規模事業者は逆らえない?
「Prepear」の開発者は「私たちは何も悪いことをしていないのに世界最大の企業の1つから合法的に攻撃されることは恐ろしいことだ」とコメント。
チームは5名のごく少さな規模で、すでにAppleとの紛争に数千ドルの費用がかかっているそうです。
このように対立すると裁判費用がかさんでしまうため、経済的体力のない零細企業は例え「似ていない」と主張したくとも金銭的に難しいといったこともありえるでしょう。
Apple側も相手の弱味をわかった上での行動なのかもしれません。
請願書の署名を募集中
Appleが果物関連のロゴを変更または破棄させている現状について、その異議申し立てを取り下げるように要請する請願書への署名運動がおこなわれています。
記事公開時点で署名は9000名に達しており、本件がそれなりの注目を浴びていることがわかります。
アップルの商標争い
1978年からビートルズが設立したレーベル「アップルコア」とのアップル対アップル訴訟などいくつかの争いを経て、商標権に関して莫大な資金を投じています。
AppleがこれまでにリンゴのロゴとAppleの名称を貫くために費やした歴史を考えると、「噛まれていない梨」にさえ異議を申し立てる気持ちも少しは理解できるかもしれません。
似てるロゴはめちゃくちゃある
今回のAppleのリンゴと梨の問題がばからしく思えるほど、世界にはそっくりなロゴがいくつもあります。