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2020年6月26日、東京都内在住の女性がNHKの放送を遮断するフィルター(イラネッチケー)を組み込んだテレビについて、NHKに受信契約を結ぶ義務がないことの確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁は女性の請求を認めました。
NHKの放送を受信するフィルターとそのフィルターが組み込まれたテレビを開発したのが筑波大准教授である掛谷英紀さんという方なのですが、そのインタビュー記事がヤフーニュースで公開されていました。
NHKが受信料裁判で敗れた。
6月26日、東京都内の女性がNHKが映らないテレビを自宅に設置したことを巡り、受信契約を結ばなければならないのかを争った裁判で、東京地裁は女性の主張を認めた。
NHKが受信料の裁判で敗訴したのは初のことだという。https://news.yahoo.co.jp/articles/39fc598df75df0826e36b73f60a4472dd41f731a
NHK受信料の支払い義務
放送法64条は「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない」と定めています。
つまり反対の解釈をすれば、NHKの放送を受信できない設備であれば契約しなくても良い(契約が無いのだから受信料の支払い義務は発生しない）ということになります。
そこでNHKの放送のみを遮断するフィルター「イラネッチケー」が開発され、NHKが見れない状態にあるテレビであれば支払い義務が無いことを争い、過去に何度か裁判がおこわわれました。
しかし、アンテナ端子へフィルターを接着したテレビについては「フィルターを外せば受信できる状態にできる」という理由でNHK側が勝訴。
アンテナコンセントの壁の中に埋め込み工事をおこなったものについては「工事業者に頼めば外せる」という理由でNHK側が勝訴。
NHKの放送のみを受信できないようにするフィルターがあっても、その着脱が可能ということで認められませんでした。
テレビの中に埋め込むことでNHK側が初の敗訴
今回の裁判ではイラネッチケーをテレビの外ではなくテレビの中に仕掛けたとのこと。
掛谷:外からは触れぬよう、テレビの中に入れ込みました。
そしてアクリル板とアルミ箔を重ねた板で、テレビのチューナーと「イラネッチケー」を覆う枠を作り、その中にエポキシ樹脂を流し込んで固めました。
電波を遮蔽するために樹脂の間にはアルミ箔を重ね、その上からさらに樹脂で固めました。
例え外そうとしても、テレビが壊れるように加工したわけです。https://news.yahoo.co.jp/articles/39fc598df75df0826e36b73f60a4472dd41f731a
フィルターを外そうとするとテレビが壊れるので「着脱不可能」といえるわけですね。
裁判所ではNHK側がどうやってもNHKの放送を受信できる状態に戻せなかったため、NHK側の敗訴となったようです。
「フィルターを付けた状態で受信料の支払いを拒否しておいて、NHKを観たいときだけ外して観る」なんてことが出来てはダメだと思うので、これが本来在るべき形だと思えます。
イラネッチケーというフィルターを利用してまでNHKと契約をしたくない人にとっては全くデメリットにはならないでしょう。
NHKは控訴の予定
まだ地裁での判決なのでNHKが控訴すればこれから高裁・最高裁と争っていくことになります。
NHK前田晃伸会長（75）の定例会見が2日、東京・渋谷の同局で行われ、NHKを見られないテレビの受信料契約が無効との東京地裁判決について「控訴する方針です。NHKの主張は裁判の中で述べていく」と話した。https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202007020000552.html
トンデモ判決が出る可能性もある
外そうとすれば壊れるほどガチガチに固定され、実際に検証された後なので控訴自体認められるものなんでしょうか……(;’∀’)
イラネッチケーをめぐる過去の裁判においてNHK側の勝訴となった理由は「フィルターを外して受信できる状態に戻せる」ことですから、フィルターを外せない以上は覆ることは無いはずです。
しかし裏で何らかの大きな権力が働いて、争点をすり替えられ、筋の通らない判決がくだる可能性も無きにしも非ず。
個人的にはかれこれ10年はNHKの放送どころかテレビ自体を観ていないのでこのテレビが認められ、合法的にNHKの受信料を払わずに済む世の中になっていってほしいところです。
面白そうな連続ドラマやバラエティ番組をDVDやネット配信で観るだけで十分なんですよね……(;^_^A